私は以前、石川県で定置網漁船に三年程乗っていたし、
元々魚が好きなので、そこそこ魚を捌く事は出来る。
だから東京すしアカデミーの授業でも他の人から遅れをとることは無いだろうと
たかをくくっていた。
だが冷静に考えてみると、私の捌き方は自己流であり、プロのやり方とは恐らく違う。
私の場合は目標に向けての時間的な余裕が無いので、本当は他の人から遅れなければ
いいどころではなく、むしろぶっちぎる位の気持ちが無ければならないのではないか?
そう考えると、居ても立っても居られない様な気持ちになってしまった。
私は仕事が休みの土曜日に、毎週隣の市に買い物に行く。質が良くて値ごろな魚を扱っている
スーパーがあるからなのだが、そのついでに近くにある図書館にも寄って来る。
その図書館に、たまたまだが「まんがで学ぶ寿司の技術東京すしアカデミーの授業」という
本が置いてあった。こんなこともあるのかと驚きながらも、もちろんすぐ借りてきた。
漫画ではあるが、シャリの作り方から魚の捌き、すしの握り方まで一通り解説している。
むしろ漫画であるからこそ分かり易いし、途中で眠くもならない。
東京すしアカデミーと飲食人大学の授業を見学した時に、たまたま両方ともアジを
捌いていたのだが、手順が少し違っていた。どれが正解という訳ではないと思うが、
東京すしアカデミーの魚の捌き方が確認できたので安心した。
もちろん私の捌き方とも違っていた。いや違うというより私のやり方は手順が
固定されていなくて、その都度バラバラになっていたのだ。
手順を覚え、固定する。それによって大量に捌くときに無駄がなくなり
時間のロスが無くなるのではないだろうか。